電源は入るのに地デジもBSも真っ黒のまま、画面の隅には「B-CASカード」という文字だけが出ている。そうなると、カードが壊れたのか、テレビ本体が壊れたのか、すぐには判断がつきません。カードの再発行を申し込むべきか、修理を頼むべきか、迷ったまま時間だけが過ぎてしまうこともあります。
先に結論を書くと、B-CASカード関連の表示で映らないときは、カードの向きと挿し直し、金色のICチップの清掃、コンセントを抜いての再起動、別のカードとの入れ替え、の順で試すと切り分けがつくことが多いです。一方で、画面に出ているのがE201・E202・E203のような番号なら、疑う場所はカードではなくアンテナや受信設定の側です。表示の文言を読み分けるだけで、無駄な再発行や修理依頼を避けられます。
この記事では、ソニー・パナソニック・シャープの公式FAQとB-CAS社の公式情報をもとに、表示メッセージの読み方、安全に試せる手順の順番、カードの再発行費用と無償交換の条件、修理か買い替えかの判断までを、メーカー横断で整理します。
・画面の表示メッセージから「カードの問題か、それ以外か」を見分ける方法
・3社の公式FAQに共通する、自分で試せる4つの手順と順番
・カードの再発行費用2,310円と、無償交換になる条件
・直らないときに修理・買い替えのどちらを選ぶかの目安
テレビが映らないときB-CASカードを疑うべき画面表示は?

「映らない」という症状には、カード、アンテナ・受信設定、契約、本体の故障といういくつかの系統があります。どの系統かを見分けるいちばんの手がかりは、画面に出ている文字です。まずは表示を消さずに、文言をそのままメモしておくところから始めてください。
「カードを入れてください」系は挿入の状態を疑う
カードの挿入を促す表示が出ている場合、最初に疑うのは故障ではなく、カードの向きや差し込みの深さといった挿入状態です。
ソニーの公式FAQでは、表示される例として「B-CASカードを入れてください。カードを入れてある場合には、向き等を確認して、もう一度奥まで入れ直してください。」という文言が挙げられています(ソニー公式サポート)。シャープの取扱説明書にも「B-CASカードを正しく挿入してください。挿入してある場合は、カードを差し直してください。」という表示が掲載されています(シャープ公式 取扱説明書)。掃除や模様替えでテレビを動かしたあと、配線を触ったあとにカードが浮いてしまうのが典型的な流れです。
試す順番は、電源を切る→カードの向きを確かめる→奥まで挿し直す→電源を入れる、の4つです。具体的なやり方は後半の「自分で試せる4つの手順」で詳しく扱います。この系統の表示は挿し直しで消えることが多いため、いきなり再発行や修理を申し込む前に、まず挿入状態を確かめるのが順序として安全です。
「読み取れません」系はカードか読み取り部の問題
カードが入っているのに読み取れないという趣旨の表示なら、ICチップの汚れ、カード自体の不具合、テレビ側の読み取り部の不具合のどれかが考えられます。
ソニーの公式FAQには「B-CASカードを読み取れません。カードを抜き差ししても直らない場合はカスタマーセンターにお問い合わせください。」という表示例が掲載されています(ソニー公式サポート)。同じページには、カードとのアクセスが成立しないという趣旨の表示例もあり、どちらも「抜き差しで直らなければ問い合わせ」という流れで案内されています。原因として多い順に並べると、ICチップ(金色部分)の汚れや皮脂、カードの反りや傷、テレビ側の読み取り部の不具合と考えるのが自然です。
自分で試すのは、挿し直し→ICチップを乾いた布で拭く→コンセントを抜いて再起動→別のテレビのカードと入れ替え、の順です。最後の入れ替えで「カードを替えたら映った」ならカード側、「替えても同じ表示」なら本体側と判断できます。ここまでの結果を控えておくと、問い合わせの際に話が早く進みます。
「契約されていません」は故障ではなく契約側の案内
特定のチャンネルだけで契約に関する表示が出る場合、テレビやカードの故障ではなく、有料放送の契約状況を知らせる案内である可能性が高いです。
シャープの取扱説明書では、表示メッセージの一覧に「このチャンネルは契約されていません。」という文言が含まれています(シャープ公式 取扱説明書)。同じ一覧には、契約期限が切れていることを知らせる表示もあります。つまり、映らないのがWOWOWやスカパー!などの有料チャンネルだけで、地デジや無料のBSは映っているなら、疑う場所はカードではなく契約です。
確認の順番は、映らないのが有料チャンネルだけかを見る→契約中のサービスの登録情報とテレビのカード番号(ACAS機ならACAS番号)が合っているかを確かめる、の2段階です。テレビを買い替えた直後に起きやすく、新しい機器の番号で登録し直す必要がある場合があります。手続きの方法は各有料放送事業者の公式サイトで確認してください。
表示が出ない・番号だけ出るならカード以外から
カードに関する文言が何も出ておらず、E201・E202・E203のような番号だけが出ている場合や、そもそも何も表示されない場合は、カード以外を先に疑うほうが近道です。
番号表示はアンテナや受信設定の系統、画面自体が真っ暗で電源ランプの様子もおかしい場合は本体の電源系統と、疑う場所が変わります。カードの表示が出ていないのにカードを何度も抜き差ししても、原因に近づけないまま時間が過ぎてしまいます。
ここでは下の対処表で、表示ごとに疑う場所と最初に試すことを整理しました。自分の画面の表示がどの行に当てはまるかを確かめてから、該当する見出しに進んでください。どの行にも当てはまらない場合は、表示の文言と型名を控えたうえで、メーカー公式サポートに相談するのが確実です。
| 画面の表示 | まず試すこと | 直らないときの目安 |
|---|---|---|
| カードの挿入を促す表示 | 電源を切り、向きを確かめて奥まで挿し直す | ICチップ清掃→再起動へ進む |
| カードを読み取れない表示 | ICチップを乾いた布で拭く | 別のカードと入れ替えて切り分け |
| 契約に関する表示 | 映らないのが有料チャンネルだけか確認 | 各有料放送事業者の登録情報を確認 |
| E201・E202・E203 | アンテナケーブルの接続と受信設定を確認 | 受信レベルが低ければアンテナ側を疑う |
| 何も表示されない | 電源ランプ・入力切替を確認 | メーカー公式サポートへ相談 |
そもそも自分のテレビにカードはある?ACAS機種の見分け方
カードの対処に入る前に、手元のテレビがそもそもB-CASカードを使う機種かどうかを確かめておきます。ここを飛ばすと、存在しないカードを探して時間を使うことになりかねません。
BS4Kチューナー内蔵の新しい機種はカードそのものがない
意外と知られていないけれど、比較的新しいテレビの中には、B-CASカードを挿す場所そのものがない機種があります。こうした機種では、カード関連のエラーは原理的に起こりません。
ソニーの公式サポートでは「2019年以降発売のBS4Kチューナー内蔵テレビには、従来のB-CASカードの代わりにACASチップが内蔵されています」と説明されています(ソニー公式サポート)。シャープも「ACAS チップを内蔵した機器には、B-CAS カード挿入口はありません。また、B-CAS カードも同梱しておりません。」と案内しています(シャープ公式 B-CAS/ACASの案内)。カードがなくても、デジタル放送は問題なく視聴できます。
確かめる順番は、取扱説明書や型名で「BS4Kチューナー内蔵」かを確認する→本体の側面や背面にカードの挿入口があるかを見る、の2つです。挿入口がない機種で映らないなら、原因はカード以外にあります。反対に、2019年より前のモデルには従来どおりB-CASカードが付属しているため、この記事の手順がそのまま当てはまります。
カードは6種類|地デジ専用・ミニ・CATV専用の違い
B-CASカードは1種類ではありません。挿しているカードの種類と、見たい放送の組み合わせが合っているかも確認のポイントです。
B-CAS社の公式サイトによると、カードにはBS・CS・地上共用、その小型版のミニカード、地上デジタル専用、その小型版のミニカード、地上デジタル専用(特別内蔵用)、CATV専用の6種類があります。ミニカードは主にスペースの限られた機器向けのサイズ違いで、通常サイズとは挿入口の形が異なります。地上デジタル専用カードは名前のとおり地デジ用で、BS・CSの視聴を前提にしたカードではありません。
確認の順番は、カードの表面に書かれた種類の表記を読む→見たい放送と種類が合っているかを照らし合わせる、の2つです。家に複数のテレビや録画機があると、カードが入れ替わっていることがあります。種類が合わない場合は、その機器に同梱されていた本来のカードに戻すのが基本です。見当たらない場合は後半の再発行の見出しを参考にしてください。
ケーブルテレビ経由なら相談先が変わる
ケーブルテレビ会社のセットトップボックス(専用チューナー)経由で見ている場合、カードに関するトラブルの相談先はB-CAS社やテレビメーカーではなく、加入しているケーブルテレビ会社になることがあります。
B-CAS社の公式サイトでは、CATV専用カードについては加入しているケーブルテレビ会社に連絡するよう案内されています(B-CAS社公式)。セットトップボックスに挿さっているカードに不具合がある場合、テレビ本体のカードをいくら挿し直しても症状は変わりません。
確認の順番は、テレビの入力がセットトップボックス側になっているかを見る→エラーを出しているのがテレビ本体か、セットトップボックスかを画面の表示で見分ける、の2つです。ボックス側の表示であれば、ケーブルテレビ会社のサポート窓口に問い合わせるのが近道です。自分で分解したり、配線をむやみに組み替えたりするのは避けてください。
B-CASカード=地上デジタル、BS・110度CSのデジタル放送を受信機器で視聴するために使う認証カード。所有権はB-CAS社にある。
ACAS(エーキャス)=新4K8K衛星放送と地上デジタル・BS・110度CSに対応する方式。対応機器ではチップが本体に内蔵され、カードの挿入口がない。
自分で試せる4つの手順|3社公式FAQに共通する順番

ソニー・パナソニック・シャープの公式FAQを並べると、表現は違っても「挿入状態の確認→ICチップの清掃→本体のリセット→別カードでの確認」という流れはほぼ共通しています。ここでは安全なものから順番に紹介します。
カードの抜き差しは、テレビの電源を切ってから行ってください。背面カバーを外す必要がある機種では、取扱説明書の手順に従います。ネジを外して本体内部を開ける、ICチップを削る・曲げるといった作業はせず、手順で直らなければメーカー公式サポートに相談しましょう。
手順1:電源を切ってから、向きを確かめて奥まで挿し直す
最初に試すのは、カードの挿し直しです。3社とも公式FAQの最初の段階に置いている、もっとも安全な対処です。
パナソニックの公式FAQでは、電源を切ってカードを取り出したあと「カードの向きに注意して奥までしっかりと差し込む(奥まで差し込んでも少し出ている状態になります。)」と案内されています(パナソニック公式FAQ)。奥まで挿してもカードの端が少し見えるのは正常な状態で、見えているから浅いと判断して押し込みすぎる必要はありません。ソニーの公式FAQでは、該当機種について、テレビを背面から見てカードが手前側にあるのが正しい位置と案内されています(ソニー公式サポート)。
向きの正解は機種によって異なるため、他社の説明をそのまま当てはめず、自分のテレビの取扱説明書やカード挿入口付近の表示で確かめてください。挿し直したら電源を入れ、表示が消えるかを見ます。消えなければ次の手順に進みます。

手順2:金色のICチップを乾いた布で拭く
挿し直しても表示が消えないなら、次はカード裏側の金色部分、ICチップの汚れを疑います。
パナソニックの公式FAQでは、電源を切ってカードを取り出し「B-CASカード裏側の端子部分(金色部分)を乾いた布などでやさしく拭く」手順が案内されています(パナソニック公式FAQ)。シャープの公式FAQも「カードが正しく装着されても表示が消えない場合は、IC部分のよごれをきれいにしてください」と案内しています(シャープ公式FAQ)。長年挿しっぱなしのカードや、何度も手で触ったカードは、皮脂やほこりで接触が不安定になっていることがあります。
拭くときは乾いた柔らかい布を使い、ICチップを強くこすったり、水やアルコールで濡らしたりするのは避けます。拭き終えたら手順1と同じく向きを確かめて奥まで挿し、電源を入れて表示を確認します。拭いても変化がない場合は、手順3の本体リセットに進みます。
手順3:コンセントを抜いて本体をリセットする
カード側を整えても表示が消えないときは、テレビ本体の一時的な不具合を疑い、リセット(再起動)を試します。
パナソニックの公式FAQでは、本体のリセットとして「電源プラグを壁のコンセントから抜き、5秒以上たってから、挿し直す」手順が示されています(パナソニック公式FAQ)。シャープの公式FAQでも「IC部分を清掃しても表示が消えない場合は、本体のリセットを実行してください」と案内されています(シャープ公式FAQ)。ソニーも対処の段階に「テレビをリセット」を含めています。ただし、待つ時間やボタン操作の方法はメーカーや機種で異なり、パナソニックの秒数を他社にそのまま当てはめることはできません。東芝REGZAやLGなど他社のテレビは、取扱説明書のリセット手順に従ってください。
ここで起こりやすい失敗が、リモコンの電源ボタンで切っただけで「再起動した」と思い込むパターンです。リモコンで切った状態は待機状態であることが多く、内部はリセットされていません。同じ表示が続いたまま修理を申し込みかける前に、電源プラグを壁のコンセントから抜く方法で試してください。
手順4:別のテレビのカードと入れ替えて切り分ける
手順1〜3で直らない場合、最後に「カードが悪いのか、本体が悪いのか」をはっきりさせます。家に別のテレビや録画機があれば、そのカードと入れ替えて試す方法です。
パナソニックの公式FAQでは、他のテレビのB-CASカードがあれば差し替えを試すよう案内されています(パナソニック公式FAQ)。ソニーも対処の最終段階に、別のカードとの入れ換えによる確認を挙げています。別のカードで映ればカード側、別のカードでも同じ表示なら本体の読み取り部側の不具合と判断できます。
入れ替えるときは、どちらの機器の電源も切ってから行い、カードの種類(共用か地デジ専用か、通常サイズかミニか)が合っているかを確かめます。確認が済んだら、カードは元の機器に戻してください。結果によって、次に進む先が「カードの再発行・交換」か「本体の点検・修理」かに分かれます。
| 項目 | ソニー | パナソニック | シャープ |
|---|---|---|---|
| 最初の確認 | カードの挿入状態 | 本体リセット(コンセントを5秒以上抜く) | カードの向きを正しく装着 |
| カード側の対処 | ICチップ(金色部分)を乾いた布で拭く | 金色部分を乾いた布でやさしく拭き、奥まで挿し直す | IC部分のよごれを清掃 |
| 本体側の対処 | テレビをリセット | 他のテレビのカードと差し替えて確認 | 本体のリセットを実行 |
| 直らないときの案内 | 別カードで確認のうえカスタマーセンターへ | 販売店またはパナソニック修理相談窓口へ | Web修理申込または電話相談 |
出典:ソニー公式/パナソニック公式/シャープ公式。東芝REGZA・LG・ハイセンスなど他社は今回公式FAQで手順を確認していないため記載していません。
E202・E201が出るならカードではなくアンテナ側を疑う
「映らない」ときに出る表示のうち、カードの系統と混同されやすいのがE200番台のエラーです。ここを取り違えると、カードをいくら触っても症状は変わりません。
E201・E202・E203は地デジの受信に失敗したという意味
E201・E202・E203といった番号の表示は、カードの不具合ではなく、地上デジタル放送をうまく受信できていないことを知らせる表示です。
シャープの公式FAQでは、これらのエラー表示は地上デジタル放送の受信に失敗したことを示すものと説明されています。シャープの取扱説明書では、E202について、アンテナケーブルの接続確認と受信強度の確認が案内されています(シャープ公式 取扱説明書)。原因として多いのは、アンテナケーブルの抜けやゆるみ、受信設定の未完了、アンテナ側の受信レベル不足です。
この表示が出ているときは、まずテレビ背面のアンテナ端子にケーブルがしっかり挿さっているかを確かめます。そのうえで、他のテレビでも映らないか、全チャンネルか一部だけかを見ると、家全体の問題かこのテレビだけの問題かが絞れます。E202の詳しい切り分けは、別の記事で整理しています。

シャープ公式の確認順|リモコン電池からアンテナレベル設定まで
E201・E202・E203が出たときにシャープが公式に挙げている確認項目は、身近なものから順に5つです。カードの確認もその中に含まれています。
シャープの公式FAQで挙げられているのは、リモコンの電池切れやテレビとの接続、B-CASカードが正しく挿入されているか・接触不良がないか、地上デジタル放送受信の各種設定が完了しているか、アンテナレベル設定が高になっているか、UHFアンテナが使われていて向きや受信レベルが十分か、の5項目です。アンテナレベル設定が低になっている場合は、高に変えると改善する場合があると案内されています。
この順番の良いところは、自分で安全に確かめられるものが前半に並んでいる点です。リモコンの電池、カードの挿入、設定メニューの確認までは部屋の中で完結します。最後のアンテナの向きや受信レベルについては、設定画面でレベルの数値を見るところまでにとどめ、アンテナそのものを動かす作業は次の見出しの注意を読んでから判断してください。
カードの表示とE番号の両方が出たときの考え方
カードに関する表示とE番号が交互に出る、あるいは録画機ではカード、テレビではE番号が出るといった場合もあります。このときは、手間の少ない順に両方を確かめるのが現実的です。
シャープの公式FAQでも、E200番台の確認項目の中にカードの挿入状態が含まれているように、受信の失敗とカードの接触不良は完全に切り離せるものではありません。カードの挿し直しや清掃は数分で済み、機器を傷めるリスクも低い対処です。一方、アンテナ側の確認は範囲が広くなります。
試す順番は、まずこの記事の手順1〜3(挿し直し・清掃・リセット)でカード側を整える→それでもE番号が残るなら、アンテナケーブルの接続と受信レベルを確認する、の順です。カード側を整えた時点でE番号も消えることがあり、消えなければアンテナ・受信側に絞り込めたことになります。どちらで直ったかを控えておくと、再発したときの対処が早くなります。
屋根や壁の中には手を出さない
受信レベルが低いとわかっても、アンテナの向きを直すために屋根に上がる、壁の中の配線をたどるといった作業は勧めません。
屋根上の作業には転落の危険があり、壁内の配線やブースターの電源部には感電のリスクもあります。部屋の中でできるのは、テレビ背面や壁のアンテナ端子のケーブルの挿し直し、設定メニューでの受信レベルの確認、他のテレビとの比較までです。アンテナ本体や屋外の機器の点検は、テレビを購入した販売店やメーカー公式サポートに相談したうえで判断してください。
集合住宅の場合は、共用のアンテナ設備が原因のこともあり、管理会社への連絡が先になります。自分の部屋だけの問題か、建物全体の問題かは、同じ建物の他の部屋でも映らないかを管理会社に確かめるとわかります。
カードの故障・紛失・破損は再発行2,310円で解決できる?
別のカードと入れ替えて「カードが原因」とわかった場合や、カードが見当たらない・割れてしまった場合は、B-CAS社での再発行や交換が選択肢になります。費用と条件を先に確認しておきましょう。
再発行を申し込む前に、手順4(別のカードとの入れ替え)で「カードが悪い」と確かめられているかを振り返ってください。別のカードでも同じ表示なら、新しいカードに替えても症状は変わらず、疑うべきはテレビ本体の読み取り部です。
再発行費用は2,310円|2024年4月1日に改定
カードを紛失した場合などの再発行は有償で、費用は1枚あたり2,310円です。
B-CAS社の公式サイトには「カード再発行費用は2,310円(送料、消費税込み)」と明記されています(B-CAS社公式)。この金額は2024年4月1日に改定されたもので、それ以前は2,160円でした。お知らせでは「4月1日から、カード再発行費用を1枚2,310円(税込)に変更させていただきます。」と告知され、改定の理由として材料費や運送料などの価格上昇が挙げられています(B-CAS社 お知らせ)。
古い解説記事や個人のブログには改定前の金額が残っていることがあるため、費用はB-CAS社の公式ページで確かめるのが確実です。紛失の場合は、まずテレビ周りや録画機の中、テレビを買ったときの箱や書類の中を探し、見つからなければ再発行を検討する流れになります。
購入後3年未満で通常の使い方なら無償交換の対象
カードが故障した場合は、条件によっては費用がかからずに交換してもらえます。申し込む前に、購入からの年数と故障の経緯を確かめましょう。
B-CAS社の公式サイトによると、故障したカードの交換は、購入後3年以上経過している場合や、不適切な取扱いに起因する場合は有償(2,310円)となり、それ以外は無償交換とされています(B-CAS社公式)。つまり、テレビを買ってから3年未満で、折り曲げや水濡れなどの取扱いに原因がない故障であれば、無償交換の対象になり得ます。
確認の順番は、テレビや録画機の購入時期を保証書やレシートで確かめる→故障の経緯(落とした、踏んだなどがなかったか)を振り返る→B-CAS社の公式ページで手続きを確認する、の3段階です。判断に迷う場合は、自分で有償・無償を決めつけず、B-CAS社のカスタマーセンターに状況を伝えて確認してください。
割れたカードは捨てずに保管しておく
カードを割ってしまったり、ICチップがはがれてしまったりした場合、壊れたカードをすぐに捨てるのは避けてください。
B-CAS社のFAQでは「破損してしまったカードは弊社へ返却が必要になりますので破棄されずに保管をお願いします」と案内されています(B-CAS社 FAQ)。ここで起こりやすいのが、使えなくなったカードを「もう不要だから」とすぐに捨ててしまい、あとで交換手続きを進めようとして返却を求められて困るパターンです。
対策は単純で、破損したカードは封筒などに入れて保管し、テレビの近くや書類入れにわかるように置いておくことです。そのうえで、B-CAS社の公式ページやカスタマーセンターで手続きを確認します。割れた破片で手を切らないよう、テープで仮止めするなどして扱ってください。
問い合わせ先はB-CAS社カスタマーセンター
カードの再発行や交換の手続きは、テレビメーカーではなくB-CAS社のカスタマーセンターが窓口です。
B-CAS社のサポートページによると、カスタマーセンターの受付時間は10:00〜18:00です。電話番号とあわせて、公式ページで最新の情報を確認してから連絡してください。なお、ケーブルテレビのCATV専用カードは加入しているケーブルテレビ会社が窓口になります。また、中古のテレビや録画機を買ったらカードが付いていなかった、という場合のために、B-CAS社には発行手続きのページが用意されています。
連絡する前に、カードの表面に記載された種類と番号、使っている機器の型名、画面に出ている表示の文言、ここまでに試した手順を控えておくと、やり取りがスムーズです。カードの問題なのか本体の問題なのかを手順4で切り分けておけば、B-CAS社とメーカーのどちらに連絡すべきかも迷わずに済みます。
やりがちな失敗と、状況別の動き方
B-CASカードの不具合は、対処そのものより「順番の取り違え」で遠回りになることが多いトラブルです。ここでは起こりやすい失敗と、住まいや状況別の動き方を整理します。
失敗例:表示を確かめずにカードの再発行を申し込む
映らない原因をカードだと思い込み、画面の表示を確かめないまま再発行を申し込んでしまうのは、避けたい失敗の一つです。
たとえば、台風や大雨のあとに全チャンネルが映らなくなり、「カードが悪いのでは」と再発行を申し込んだものの、画面に出ていたのは実はE202で、原因はアンテナ側の受信不良だった、という流れです。この場合、新しいカードが届いても映らないままで、2,310円の費用と待ち時間が無駄になります。
対策は、再発行を考える前に3つを確かめることです。画面に出ている表示の文言(カード系かE番号か)、他のテレビでも同じように映らないか、手順4で別のカードと入れ替えたときに映るか。家じゅうのテレビが同時に映らないなら、カードより受信側の原因を疑うのが自然です。表示をスマートフォンで撮っておくと、後から見返したり問い合わせで伝えたりするときにも役立ちます。
失敗例:入れ替えたカードを元に戻し忘れる
手順4で別の機器のカードと入れ替えて確認したあと、カードを元の機器に戻し忘れるのも、あとから混乱を招く失敗です。
リビングのテレビと寝室の録画機のカードを入れ替えて確かめたまま戻さずにいると、有料放送の契約はカード番号やACAS番号と結びついているため、契約していたチャンネルが別の機器でしか見られなくなるといった行き違いが起こり得ます。カードの種類が違えば、BS・CSが映らない原因にもなります。どのカードがどの機器のものか、あとからでは見分けにくいのも厄介な点です。
対策は、入れ替える前に両方のカードの番号の末尾を控えるか、マスキングテープに機器名を書いて表面に貼っておくことです(ICチップ部分には貼らないでください)。確認が終わったら、控えたとおりに元の機器へ戻し、それぞれ電源を入れて映るかを確かめてから作業を終えます。
住まいと状況で変わる最初の一手
同じ「B-CASカードの表示で映らない」でも、住まいや機器の状況によって、最初に確認すべきことと相談先が変わります。
一人暮らしでテレビが1台だけなら、手順4の入れ替え確認ができないため、手順1〜3で直らなければ早めにメーカー公式サポートへ相談するのが現実的です。家族でテレビや録画機が複数ある家庭なら、入れ替え確認でカードか本体かをはっきりさせてから連絡先を選べます。中古のテレビを買ってカードが付いていなかった場合は、B-CAS社の発行手続きの案内を確認するのが先です。ケーブルテレビ経由の視聴なら、ケーブルテレビ会社が窓口になります。
下の表で、自分の状況に近い行を選んでください。どの行でも、分解や屋根上の作業は含めていません。自分で試すのは部屋の中で安全にできる範囲にとどめるのが基本です。
| 状況 | まず試すこと | 直らないときの相談先 |
|---|---|---|
| テレビが1台だけ | 挿し直し→ICチップ清掃→コンセントを抜いて再起動 | メーカー公式サポート |
| テレビ・録画機が複数 | 手順1〜3のあと、別のカードと入れ替えて確認 | カードならB-CAS社、本体ならメーカー |
| 中古機器でカードがない | 挿入口の有無とACAS機かを確認 | B-CAS社の発行手続きページ |
| ケーブルテレビ経由 | エラーがテレビかボックスかを見分ける | 加入中のケーブルテレビ会社 |
| 集合住宅で全チャンネル不可 | 表示がE番号かを確認、ケーブルの挿し直し | 管理会社(共用設備の確認) |
手放す・買い替えるときのカードの扱い
直らずに買い替えや処分を選ぶ場合も、古いテレビに挿さっていたカードの扱いには決まりがあります。
B-CAS社のFAQには「B-CASカードの所有権は常にB-CAS社にあります。第三者に転売することはできません。」とあり、さらに「受信機器を廃棄または譲渡する場合、カスタマーセンターにご連絡いただきカードをB-CAS社に返却いただくか、またはお客様ご自身で破棄してください。」と案内されています(B-CAS社 FAQ)。自分で破棄する場合は、金色のICチップ部分にハサミを入れて切断する方法が示されています。
新しいテレビを買ったときは、その機器に同梱されている新しいカードを使うのが基本です。古いカードをフリマアプリなどで単体で売ることはできません。買い替え時のカードの返却・切断や、有料放送の番号変更の手順は、別の記事で詳しく整理しています。

映らないのはB-CASカードか本体か|修理・買い替えの分かれ目
4つの手順と入れ替え確認を終えても直らない場合、次に考えるのは「本体を修理するか、買い替えるか」です。判断に必要な材料を順に整理します。
別のカードでも同じ表示なら本体の読み取り部を疑う
別のカードに入れ替えても同じ表示が出るなら、カードではなくテレビ本体のカード読み取り部に不具合がある可能性が高いと考えられます。
パナソニックの公式FAQでは、ここまでの手順で改善しない場合は本体の点検・修理が必要となり、販売店またはパナソニック修理相談窓口に依頼するよう案内されています(パナソニック公式FAQ)。シャープの公式FAQでも、解決しない場合はWebでの修理申込または電話での相談が案内されています(シャープ公式FAQ)。ソニーは、抜き差ししても直らない場合にカスタマーセンターへの問い合わせを案内しています。
この段階でカードの再発行を申し込んでも、新しいカードで同じ表示が出るだけになる可能性があります。相談先はB-CAS社ではなくテレビメーカーか販売店です。保証期間内かどうかも、相談前に保証書で確かめておきましょう。
修理費用は「公式で型名を入力して確認」する
修理にいくらかかるかは、この記事では金額を示しません。修理費は機種や故障の内容によって変わり、メーカー公式でも一律の料金表では案内されていないためです。
ソニーやパナソニックのように、公式サイトで型名と症状を入力して修理料金の目安を確認する方式をとっているメーカーがあります。インターネット上には修理費の相場をうたう記事も見かけますが、年式や機種が異なる数字をそのまま当てはめると判断を誤ります。修理仲介サイトなどに載っている金額も、自分のテレビの修理費を示すものではありません。
確かめる順番は、テレビ本体の背面や側面のラベルで型名を控える→メーカー公式の修理受付ページで型名と症状を入力する→表示された目安と、保証の有無を合わせて判断する、の3段階です。目安が出ない場合や判断に迷う場合は、見積もりを依頼してから修理するかを決める方法もあります。
買い替えるならACAS機になることも判断材料
修理か買い替えかで迷うときは、買い替えた先のテレビではカードまわりの仕組みが変わる点も判断材料になります。
前半で紹介したように、2019年以降発売のBS4Kチューナー内蔵テレビにはACASチップが内蔵され、カードの挿入口がありません。ACASは新4K8K衛星放送と地上デジタル・BS・110度CSに対応しているのに対し、B-CASは地上デジタル、BS・110度CSのみに対応しています(ソニー公式サポート)。挿入口がない機種では、カードの接触不良や挿し忘れといったトラブル自体が起こりません。
ただし、カードエラーが起きないことだけを理由に買い替える必要はありません。読み取り部の不具合以外は問題なく使えていて、修理の目安も納得できる範囲なら、修理を選ぶのも十分に合理的です。テレビの使用年数、他に気になる不調があるか、見たい放送に4Kが含まれるかをあわせて考えましょう。なお、ACAS機でWOWOWやスカパー!を契約している場合は、ACAS番号の確認が必要になります。
相談の前に控えておく3つのこと
メーカーやB-CAS社に相談するときは、事前に3つの情報を控えておくと、やり取りが短く済みます。
1つ目はテレビの型名です。本体のラベルや取扱説明書に記載があり、修理料金の目安の確認にも使います。2つ目は画面に出ている表示の文言で、カード系のメッセージかE番号かによって案内される内容が変わります。スマートフォンで画面を撮っておくと正確です。3つ目は、ここまでに試した手順とその結果です。挿し直し、ICチップの清掃、コンセントを抜いての再起動、別のカードとの入れ替えのうち、どれを試してどうなったかを伝えれば、同じ確認を繰り返す手間が省けます。
この3つがそろっていれば、相談先がカードの問題としてB-CAS社を案内するのか、本体の点検として修理受付を案内するのかも判断しやすくなります。保証書や購入時期がわかる書類も、手元に用意しておくと安心です。
まとめ
まずは画面に出ている表示をスマートフォンで撮り、カードの挿入を促す文言か、E201・E202・E203のような番号かを確かめてください。カード系の表示なら、テレビの電源を切ってカードを取り出し、金色のICチップを乾いた布で拭いてから奥まで挿し直すのが最初の一歩です。それで直らなければ、コンセントを抜いた再起動、別のカードとの入れ替えへと順に進めば、相談先がB-CAS社かメーカーかも自然に決まります。
※最新情報はメーカー公式サポートおよびB-CAS社の公式サイトでご確認ください。

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