「液晶テレビは20年使える」という話を見かけて、今のテレビをもう少し使い続けるか、そろそろ買い替えるかで迷っていませんか。長く映り続けているテレビもあれば、早い時期に画面が暗くなるテレビもあり、年数だけでは判断しにくいのが実情です。
先に結論をお伝えします。液晶テレビが20年もつことをメーカーや公的機関が明言している資料は、編集部が確認した範囲では見つかりませんでした。内閣府の消費動向調査では、カラーテレビを買い替えた世帯の平均使用年数は10.5年です。そして実際の分かれ目になるのは「何年もつか」よりも「壊れたときに修理できるか」で、それを左右するのがメーカーの補修用性能部品の保有期間(テレビは8年)です。
この記事では、20年説と公式データのずれ、長く使ったテレビに出やすいサイン、古いテレビを使い続けるときの安全面、修理か買い替えかの年数別の目安、処分の手順までを、メーカーをまたいで順番に整理します。
・「20年使える」説と、内閣府の平均使用年数10.5年の読み方
・長く使った液晶テレビに出やすい寿命のサインと、故障と決める前の確認
・部品保有期間8年で決まる「修理できるか」の見分け方
・修理か買い替えかの年数別の目安と、家電リサイクル法での処分
液晶 テレビ 寿命 20 年は本当?公式データが示すのは「10年前後」

「20年使える」と書いた公式資料は見当たらない
最初の見立てとして、液晶テレビが20年もつという話は「そういう個体もある」という程度に受け止めておくのが無難です。メーカーの公式サポートや公的機関の資料で、液晶テレビの寿命を20年と明言したものは、編集部が確認した範囲では見つかりませんでした。
根拠として確認できたのは、シャープの公式通販サイトのコラムが「テレビの寿命は、一般的に約10年とされています。これは、バックライトや液晶パネルといった主要部品が経年劣化するためです。」と説明していることです。ソニーの公式FAQは有機ELとの比較で「有機ELテレビのパネル寿命は、液晶テレビのパネル寿命とほぼ同じです。」と答えていますが、具体的な年数や時間は示していません。
自分で試せるのは、まず手元のテレビが何年使われているかを正確に知ることです。購入時の保証書やレシート、取扱説明書、本体のラベルなどで型名と購入時期を控えておきましょう。後で修理を相談するときにも、この2つが必ず聞かれます。
判断のコツは、「20年もつはず」を前提に修理費をかけ続けないことです。年数はあくまで目安で、実際には部品の劣化状態と修理の可否で決まります。
内閣府の10.5年は「壊れるまで」ではなく「買い替えるまで」
結論から言うと、よく引用される「平均10.5年」はテレビの寿命そのものではありません。内閣府の消費動向調査(令和7年3月実施)で、令和6年4月〜令和7年3月にカラーテレビを買い替えた二人以上世帯の平均使用年数が10.5年、という数字です。
調査の注記には『「平均使用年数」は、「買替えをした世帯」のみを分母として算出。』とあります。つまり、まだ買い替えていない世帯のテレビは計算に入っていません。20年近く使い続けている家庭のテレビは、この平均には含まれていないことになります。逆に、故障していなくても大画面にしたくて買い替えた世帯は含まれます。
自分で確かめる順番としては、まず「10.5年を過ぎたから壊れる」とは考えず、今のテレビに不具合のサインが出ているかを見るのが先です。サインの見方は後半で整理します。
注意点として、ネット記事の中には別の年の調査値を引用しているものもあります。年次統計は毎年更新されるので、引用する場合は調査の実施年を確認しましょう。
20年説はどこから来たのか——部品の理論値と実際の使われ方の差
見立てとしては、20年説は「バックライトの理論上の点灯時間」から逆算した話として語られることが多いようです。ただし、この理論値を示したメーカー公式ページは今回確認できていないため、本記事では時間数を断定しません。
理論値と実際がずれる原因は、多い順に考えると3つあります。1つ目は、テレビはバックライトだけでできていないことです。電源回路や基板、端子類も経年劣化し、どれか1つが故障すれば映らなくなります。2つ目は使い方の差で、1日の視聴時間や設置場所の温度で劣化の進み方は変わります。3つ目は、壊れる前に部品の供給が終わることです。
自分でできることは、視聴時間を把握し、見ていないときは電源を切ることです。長持ちの工夫は後半で詳しく触れます。
判断のコツは、理論値を「保証された年数」と読み替えないことです。20年近く映っているテレビは運がよかった個体と考え、不具合が出たら修理の可否を先に確認するのが現実的です。
液晶テレビが20年もつという公式の裏付けは確認できません。確認できたのは、メーカー系コラムの「約10年とされる」という目安と、内閣府の「買い替えまでの平均10.5年」です。年数より先に、不具合のサインと修理の可否(部品保有期間)を確認しましょう。
買い替えた人の66.8%は「故障」——平均10.5年の中身を読む
買い替え理由のトップは故障、次が上位品目への移行
結論として、テレビを買い替えた世帯の3分の2は「故障」が理由です。内閣府の消費動向調査(令和7年3月実施)では、カラーテレビの買い替え理由は故障66.8%、上位品目への移行21.3%、住居の変更5.1%、その他6.7%でした。
この内訳から言えるのは、多くの家庭が「壊れるまで使ってから買い替えている」ということです。一方で、2割強は故障ではなく、大画面化や高画質化などの上位品目への移行で買い替えています。平均10.5年という年数には、まだ使えたテレビも混ざっているわけです。
自分のテレビに当てはめる順番は、「故障して困っているのか」「もっと良いテレビに替えたいのか」を先に切り分けることです。故障が理由なら修理の可否から、上位品目への移行が理由なら予算と置き場所から考えます。
判断のコツは、故障していないのに年数だけで焦らないことです。映像・音・電源に問題がなければ、使い続ける選択は十分ありえます。
平均使用年数は時期によって6.3年から10.5年まで動いている
見立てとして、平均使用年数は固定の値ではなく、時代で大きく動きます。内閣府の同じ調査のカラーテレビの値は、2005年3月9.4年、2013年3月7.9年、2014年3月6.3年、2017年3月9.3年、2021年3月10.0年、2025年3月10.5年と推移しています。
2013〜2014年ごろに短くなっているのは、地上デジタル放送への移行期にブラウン管から薄型テレビへの買い替えが集中した影響が考えられます。つまり、平均使用年数は「テレビが何年で壊れるか」だけでなく、「いつ買い替えの波が来たか」にも左右される数字です。
自分で確認できることとしては、今のテレビの購入時期がどの波に当たるかを振り返ることです。薄型テレビへの移行期にまとめて購入した家庭では、同じ時期に買ったテレビが複数台あり、似た時期に不具合が出る可能性があります。
注意点として、「平均が伸びているから今のテレビは長もちする」とは言い切れません。平均は世帯全体の傾向で、個々のテレビの状態とは別物です。
エアコン14.2年・冷蔵庫13.5年と比べて見えること
結論として、テレビは主要な家電の中では買い替えまでの年数が短めの部類です。同じ調査で、ルームエアコンは14.2年、電気冷蔵庫は13.5年、電気洗濯機は10.0年でした。内閣府は『最も長いものはルームエアコン(14.2 年)で電気冷蔵庫(13.5 年)が続いており、買替え理由はいずれも「故障」が多い』と整理しています。
テレビが短めになる要因としては、上位品目への移行による買い替えが一定数あることが考えられます。画面の大きさや画質は年々変わるため、故障していなくても替えたくなる家電だという面があります。
自分で試す順番としては、ほかの家電と同じく、まず故障かどうかを確かめ、次に修理の可否、最後に費用の比較という流れで考えると迷いにくくなります。
判断のコツは、家電ごとに年数を比べて「テレビはもう寿命」と決めつけないことです。薄型テレビの普及率は94.4%で、ほとんどの家庭にある家電だからこそ、平均値に振り回されず自宅の1台の状態で判断しましょう。
平均使用年数=内閣府の消費動向調査で、その年に買い替えた世帯が前の製品を何年使っていたかの平均。買い替えていない世帯は含まれないため、製品の寿命そのものを示す数字ではありません。
長く使った液晶テレビに出やすい5つのサイン

画面全体が暗くなってきたらバックライトを疑う
最初の見立てとして、以前より画面全体が暗く感じるなら、バックライトの劣化の可能性があります。シャープの公式通販サイトのコラムも「画面全体が以前より暗くなってきた場合、バックライトの劣化が進んでいる可能性が高い」と説明しています。
液晶パネルは自分では光らず、背面のバックライトの光で映像を見せています。バックライトが劣化すると、明るさの設定を上げても以前の明るさに戻らなくなります。画面の一部だけが暗い場合は、バックライトの一部の不具合か、設定・配線など別の原因のこともあります。
自分で試す順番は、①映像モードや明るさの設定を確認、②省エネ設定や明るさセンサーをいったん切る、③番組表など本体が表示する画面でも暗いかを見る、の順です。
判断のコツとして、設定を戻しても暗いままで、購入から年数がたっているなら、修理の可否を確認する段階です。

縦線・横線・ちらつき・色ムラが出る
結論として、画面に線が入る、ちらつく、色ムラが出るといった症状も、長く使ったテレビで見られるサインの1つです。シャープの公式通販サイトのコラムは、寿命のサインとして縦線・横線、ちらつき、色ムラを挙げています。
原因として多いのは、液晶パネルやパネルを駆動する部品の劣化です。ただし、線やノイズはアンテナ・ケーブル・接続機器の問題でも起きます。長く使ったテレビだからといって、すぐに本体の寿命とは限りません。
自分で試す順番は、①番組表や設定メニューなど本体が表示する画面でも線が出るかを見る、②出なければ放送や接続機器側を疑い、ケーブルを抜き差しする、③電源プラグを抜いて数分待ってから入れ直す、の順です。
判断のコツは、番組表にも同じ位置に線が出るならパネル側の故障の可能性が高い、ということです。その場合は無理に叩いたり押したりせず、メーカーのサポートに相談しましょう。
音が途切れる・電源が入りにくい
見立てとして、映像以外の不調も寿命のサインになります。コラムでは、音声の出力不良やノイズ、電源の応答の異常も挙げられています。電源ボタンを押しても反応が遅い、勝手に切れる、ランプが点滅して起動しないといった症状です。
原因として考えられるのは、電源回路や基板の経年劣化です。一方で、一定時間操作がないと電源が切れる省エネ機能や、オフタイマーの設定が原因のことも少なくありません。
自分で試す順番は、①タイマーや無操作時の自動電源オフの設定を確認、②外付けのスピーカーやレコーダーを外して単体で試す、③電源プラグを抜いて数分待ってから入れ直す、の順です。
判断のコツは、同じ症状が繰り返すかどうかです。一度きりなら様子見もできますが、毎日のように起きるなら修理の可否を確認しましょう。電源ランプの点滅パターンはメーカーごとに意味が違うので、取扱説明書やメーカーの公式サポートで確認してください。
よくある失敗:設定のせいなのに「寿命」と決めて買い替える
結論として、寿命のサインに見える症状の中には、設定を変えるだけで戻るものがあります。よくある失敗が、画面が暗くなったのを寿命と思い込み、実は省エネ設定や明るさセンサーの働きだった、というケースです。
原因は、テレビの多くが部屋の明るさや消費電力を考えて画面の明るさを自動で調整していることです。夜に部屋の照明を落とすと画面も暗くなる、といった動きは故障ではありません。
対策の順番は、①映像モードを標準に戻す、②省エネ設定・明るさセンサーを切る、③それでも暗いかを昼と夜の両方で見る、です。ここまで試して初めて、バックライトの劣化を疑う段階になります。
判断のコツは、買い替えの前に「設定を初期状態に戻して同じ症状が出るか」を一度確かめることです。取扱説明書に設定の初期化手順があれば、その手順に従いましょう。
| 状況 | まず試すこと | 直らないときの目安 |
|---|---|---|
| 画面全体が暗い | 映像モード・省エネ設定・明るさセンサーの確認 | 設定を戻しても暗ければバックライト劣化を疑い修理可否を確認 |
| 線・ちらつき・色ムラ | 番組表にも出るか確認・ケーブルの抜き差し | 番組表にも出るならパネル側の故障の可能性、メーカーへ相談 |
| 音が途切れる | 外部スピーカー等を外して単体で確認 | 単体でも続くなら点検を検討 |
| 電源が入りにくい・勝手に切れる | タイマー・自動電源オフ設定の確認、プラグを抜いて再起動 | 繰り返すならランプの点滅を控えてメーカーへ相談 |
| 異音・異臭・煙 | すぐに使用を中止し電源プラグを抜く | 再使用せずメーカーのサポートへ |
古いテレビを使い続けるときに確認したい安全のこと
長期使用製品安全表示制度で名前が挙がるのはブラウン管テレビ
結論として、経年劣化の注意喚起として公的な制度の対象になっているテレビは、今回確認できた範囲ではブラウン管テレビです。2009年4月1日に施行された長期使用製品安全表示制度について、製品評価技術基盤機構(NITE)は2009年6月24日に、この制度の対象品目であるブラウン管テレビの経年劣化に関する分析結果を公表しています。
ソニーも、1990年12月までに販売されたブラウン管テレビやモニター等の標準使用期間の扱いについて公式に告知しています。一方、薄型テレビについて「設計上の標準使用期間」の公的な年数表示は、今回のリサーチでは確認できませんでした。
自分でできることは、液晶テレビの本体や取扱説明書に標準使用期間の表示があるかを確認することです。表示がある場合は、その年数を目安にしてください。
注意点として、表示がないからといって「何年使っても安全」という意味ではありません。年数に関係なく、異常のサインが出たら使用をやめるのが基本です。
NITEが挙げる「すぐ使用をやめる」サイン
見立てとして、異音・異臭などの症状は、画面の不調より優先して対応すべきサインです。NITEの注意喚起ポスターでは、長期間使用されたテレビの内部部品(フライバックトランス)が絶縁不良となって発火した事例が紹介されています。これはブラウン管テレビの事例ですが、同じポスターは「スイッチを入れても映像や音が出ない、映像がちらついたり揺れたりする、異音や異臭がする等の不具合が発生した場合は使用を中止し、電源プラグを抜いてください」と呼びかけています。
対処の順番は、①電源を切る、②電源プラグを抜く、③周りに燃えやすいものがないか確認する、④メーカーのサポートに連絡する、です。
判断のコツは、「まだ映るから大丈夫」と使い続けないことです。焦げたようなにおいや、パチパチという音がする場合は、修理か買い替えかを考える前に使用を止めましょう。
置き場所・電源・掃除で熱をためない
結論として、長く使うためにも安全のためにも、テレビに熱とホコリをためない使い方が役に立ちます。シャープの公式通販サイトのコラムは、直射日光が当たる場所や暖房器具の近くを避けること、「見ていない時は電源を切る習慣をつけましょう」、「月1回程度、背面や通気口のホコリを掃除機で吸い取るようにしてください」と案内しています。
熱がこもる原因として多いのは、壁にぴったり寄せた設置、テレビ台の狭い棚への押し込み、通気口のホコリです。
自分で試す順番は、①電源を切ってから通気口のホコリを掃除機で吸う、②背面と壁の間にすき間をつくる、③暖房器具や窓際から離す、です。
判断のコツとして、掃除のたびに電源プラグ周りのホコリもあわせて確認しましょう。
掃除や配線の確認は、電源を切って電源プラグを抜いてから行いましょう。背面カバーを外して内部を掃除したり、部品を交換したりするのは感電や故障の原因になるため行わないでください。異音・異臭・煙がある場合は、再び電源を入れずにメーカーのサポートへ相談しましょう。
修理できるかどうかは「部品保有8年」で決まる
8年は購入日ではなく「製造打ち切り」から数える
結論として、古いテレビを修理できるかどうかは、メーカーが補修用性能部品を持っているかで決まります。シャープは「補修用性能部品は、その製品の性能を維持するために必要な部品です。」と説明しています。パナソニックの公式ページではテレビの保有期間を8年としています。
注意したいのは、この8年は購入日からではなく、その型の製造を打ち切った時点から数えることです。発売から数年売られていた型を終盤に買った場合と、発売直後に買った場合では、購入後に部品が残っている年数が違います。
自分で確認する順番は、①型名を控える、②メーカーの公式サポートで修理受付の可否を調べるか問い合わせる、です。
判断のコツとして、「購入から8年以内だから直せる」とは限らず、逆に8年を過ぎていても部品が残っていれば修理できる場合があります。
3社の公式ページで部品保有と修理料金の調べ方を比べる
見立てとして、部品の保有期間はメーカー間で大きな差はありませんが、修理料金の調べ方は各社で違います。テレビのトリセツ編集部で、各社の公式サポートページに書かれている内容を横断して整理しました。公式に記載のない項目は「記載なし」「公式で型名入力」としています。
| 項目 | パナソニック | シャープ | ソニー |
|---|---|---|---|
| 部品保有期間の表記 | テレビ 8年 | 液晶カラーテレビ 8年 | テレビ/ビデオ一体型 8年(一覧で確認できた表記) |
| 起算点 | 製造打ち切り時から | 製造打ち切り時から | 製造打ち切り後から |
| 修理料金の調べ方 | 公式で型名入力 | 画面サイズ別・症状別の目安金額を公開 | 公式で型名入力 |
| 出張料の公式記載 | 4,950円(税込) | 出張診断料を公式ページで案内 | 公式で型名入力 |
出典はパナソニック、シャープ、ソニーの各公式ページです。確認できる年数はそろって8年ですが、型ごとの製造打ち切り時期が違うため、最終的には型名で問い合わせるのが確実です。
修理料金は公式の目安ページで見る
結論として、修理費用はネットの体験談ではなく、メーカー公式の目安で見当をつけましょう。シャープは画面サイズ別・症状別に修理の目安金額を公式ページで公開しており、画面が大きいほど目安も高くなります。同じページには「修理金額は、おおよその目安です」「故障内容によって、修理目安金額を超える場合がございます」とも書かれています。
パナソニックとソニーは一律の料金表ではなく、型名と症状を入力して確認する方式です。パナソニックの公式FAQでは、出張修理の出張料を4,950円(税込)と案内しています。
自分で調べる順番は、①型名と症状を控える、②メーカー公式の目安ページや入力フォームで見当をつける、③見積もりを依頼する、です。
判断のコツとして、目安の金額に出張料などが加わる場合があることを前提に、買い替え費用と比べましょう。
よくある失敗:「まだ7年だから直せる」と思い込む
見立てとして、部品保有期間の起算点を購入日と勘違いするのは、よくある失敗です。購入から7年なら8年以内だから修理できると思い込み、問い合わせたら部品がなかった、という流れになりがちです。
原因は先に触れたとおり、8年が製造打ち切りから数える期間だからです。製造打ち切りの少し前に買ったテレビなら、購入からの年数より早く保有期間が終わります。
対策の順番は、①故障したら修理を前提に動く前に、型名で修理受付の可否を確認する、②部品がなければ、その時点で買い替えの比較に切り替える、です。
実は、「テレビが何年もつか」よりも先に「メーカーの修理の窓口が閉じる時期」が来ることは意外と知られていません。20年使えるかどうかを考えるなら、壊れたときに直せない期間が長く続くことも計算に入れておきましょう。
修理か買い替えか——使用年数ごとの判断の目安
購入5年以内・保証期間内なら修理から考える
結論として、購入から5年以内で保証期間内なら、まず修理を考えるのが基本です。シャープの公式通販サイトのコラムでも、購入5年以内かつ保証期間内なら修理が勧められています。
理由は、部品が残っている可能性が高く、保証で費用が抑えられる場合があるからです。販売店の延長保証やクレジットカードの補償が使えることもあります。
自分で試す順番は、①保証書と延長保証の加入状況を確認、②画面の割れなど外からの力による破損か、自然な故障かを整理、③メーカーか購入店に修理を相談、です。
注意点として、画面割れのように外から力が加わった破損は、保証の対象外になることがあります。保証の範囲は保証書の記載で確認しましょう。

5〜8年は修理の見積もりと買い替え費用を比べる
見立てとして、5〜8年たったテレビは「どちらが得か」を比べて決める時期です。コラムでも、5〜8年経過なら修理費と買い替え費用を比較して判断するとされています。
比べるときに多い見落としは、修理した部分以外もその後劣化していくことです。バックライトを直しても、しばらくして電源回路が不調になる、といった可能性はあります。
自分で試す順番は、①修理の見積もりを取る、②同じくらいの画面サイズの新しいテレビの価格を調べる、③今後何年使いたいかを考える、です。
判断のコツは、見積もりが買い替え費用に近いなら買い替え、十分に安く、部品もまだ残っているなら修理、という考え方です。
8年を超えたら買い替えを軸に考える
結論として、8年を超えたテレビは買い替えを軸に考えるのが現実的です。コラムでも、8年以上経過したら買い替えを検討すべきタイミングとされています。
理由は、部品保有期間が終わっている可能性が高まるからです。また、放送や配信アプリの対応が新しいテレビに移っていくことも、古いテレビを使い続けるうえでの不便になります。
自分でできる順番は、①不具合がなければ使い続けながら情報を集める、②不具合が出たら修理受付の可否を確認、③受付できなければ買い替える、です。
判断のコツは、壊れてから慌てて選ばないことです。8年を過ぎたら、次のテレビの候補や置き場所のサイズを前もって調べておくと、急な故障でも落ち着いて選べます。
使い方別に見る「使い続ける/買い替える」の分かれ目
見立てとして、同じ年数でも、使い方によって判断は変わります。
地上波のニュースやドラマを見る程度で、画面や音に不満がない人は、不具合が出るまで使い続ける選択が十分ありえます。配信アプリをよく使う人は、アプリの対応状況も判断材料になります。家族で毎日長時間見ている家庭は、それだけ部品の使用時間も長いので、サインが出たら早めに修理の可否を確認しましょう。寝室の2台目として時々見るだけなら、壊れるまで使ってから買い替えても困りにくいはずです。
自分で試す順番は、①1日の視聴時間と主な使い道を書き出す、②今の不満を挙げる、③不満が故障由来か、機能の古さ由来かを分ける、です。
判断のコツは、故障ではなく機能の古さが不満なら、急がずに予算と時期を決めて選ぶことです。
次の1台と今の1台の片付け方
有機ELにすると寿命は短くなる?
結論として、ソニーの公式FAQでは有機ELテレビのパネル寿命は液晶テレビとほぼ同じとされています。「有機ELテレビのパネル寿命は、液晶テレビのパネル寿命とほぼ同じです。」という回答です。
ただし、このページには具体的な年数や時間は書かれていません。「有機ELは短命」「液晶は20年もつ」といった比較を、公式の数字で裏付けることは今回できませんでした。
選ぶ順番としては、①見る場所の明るさ、②よく見る番組やゲームの内容、③予算、を先に整理するのがおすすめの進め方です。寿命の差よりも、次に触れる焼き付きの起きやすさのほうが、使い方で差が出やすい点です。
判断のコツは、寿命年数ではなく、自分の使い方に合うかで選ぶことです。

有機ELの焼き付きを防ぐ使い方
見立てとして、有機ELを選ぶなら焼き付きへの理解が欠かせません。ソニーの公式サポートは「有機ELディスプレイは、同じ画像を長時間表示し続けたり、同じ画像を繰り返し表示したりすると、恒久的な焼き付きが発生する場合があります。」と説明しています。
焼き付きやすい表示として挙げられているのは、画面の上下や左右に出る黒い帯、静止画、ゲームの固定表示、番組表やチャンネルロゴ、テロップなどです。テレビ側には、パネルリフレッシュやピクセルシフト、パネルキャリブレーション、スクリーンセーバーといった保護機能があります。パナソニックの有機ELテレビも、パネルメンテナンスを定期的に自己診断して実行する仕組みです。
自分でできる順番は、①同じ画面を長時間出しっぱなしにしない、②黒い帯が出る映像は画面モードをワイドズームなどに切り替える、③残像が気になったら電源ボタンで一晩程度オフにする、です。
注意点として、保護機能が動くよう、電源プラグは普段抜かずに電源ボタンで切りましょう。
古いテレビは家電リサイクル法で処分する
結論として、テレビは家電リサイクル法の対象で、粗大ごみとしては出せません。対象は液晶・有機EL・プラズマ式・ブラウン管式の家庭用テレビです。家電製品協会の案内では「小売業者には廃家電4品目の引き取りと、製造業者に引き渡すことそれぞれ義務付けられており」とされています。
費用はリサイクル料金と小売店の収集・運搬料金の合計です。リサイクル料金はメーカーと画面サイズの区分(15V型以下/16V型以上)で異なるため、家電リサイクル券センターの料金表で型のメーカーを選んで確認しましょう。
処分の順番は、①買い替えるなら新しく買う販売店に引き取りを依頼、②処分だけなら購入した店に依頼、③購入店がわからなければ自治体に相談するか、指定引取場所へ持ち込む、です。
判断のコツは、買い替えの注文時に引き取りもまとめて頼むことです。配送と同時に持ち帰ってもらえれば、運び出しの手間が1回で済みます。
無許可の回収業者に渡さない
見立てとして、「無料で回収します」と巡回する業者に古いテレビを渡すのは避けましょう。家電製品協会は、無許可の回収業者が資源を売った後に不法投棄する可能性を指摘し、古物商の許可を確認することを勧めています。
原因として、正規のリサイクルには料金がかかるため、その費用を払わずに済ませようとする業者が出てくることが挙げられます。
自分で確かめる順番は、①販売店か自治体の案内ルートで処分できないかを先に確認、②別の業者を使う場合は許可の有無を確認、③家電リサイクル券の控えを受け取る、です。
判断のコツは、家電リサイクル券の控えが残るルートを選ぶことです。控えがあれば、引き渡し後の状況を確認する手がかりになります。
| 状況 | まず頼む先 | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 新しいテレビに買い替える | 新しく購入する販売店 | リサイクル料金と収集・運搬料金の合計 |
| 処分だけしたい | そのテレビを購入した店 | 家電リサイクル券の控えを受け取る |
| 購入店がわからない | 自治体に相談、または指定引取場所へ持ち込み | 自治体公式の案内ページ |
まとめ:液晶 テレビ 寿命 20 年を目指すより「直せる期間」を知っておく
今日できる最初の一歩は、テレビの型名と購入時期をメモしておくことです。この2つがわかれば、不具合が出たときにメーカーの公式サポートで修理の可否をすぐ確かめられ、修理するか買い替えるかを落ち着いて決められます。不具合がないうちは、通気口のホコリを払い、見ていないときは電源を切るといった習慣で、今の1台をいたわりながら使い続けましょう。
※修理料金・部品保有期間・リサイクル料金は変わることがあります。最新情報はメーカー公式サポートでご確認ください。

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